女性の身体はホルモンの変動に伴って大きく変化を迎えます。 そのため、生理不順、不正出血、下腹部痛、おりものの異常など、さまざまな女性特有のトラブルも起こりがちです。
婦人科では、思春期から妊娠・出産、更年期、老年期までそれぞれのライフステージに合わせて、変化していく身体を上手にコントロールし女性の皆さまの健康をサポートいたします。
生理のお悩み
生理不順、生理が重い、生理痛がひどいと感じられる方は一度ご相談ください。
女性の場合、月経(生理)が規則的に来ているかどうかが、ホルモンの状態を含めて心身の健康の状態を知る重要な要素になります。また、痛みは、子宮内膜症や子宮筋腫などの病気のサインの場合もありますので、特に症状がひどい場合やいつもと症状が違うと感じる場合は、放置したり我慢せずに一度ご来院いただくことをお勧めいたします。
月経異常
月経の間隔や月経の量に異常がある場合、月経異常といいます。
異常、正常の判断が困難な場合もありますが、違和感があったり、「変だな」と思ったりしたときはお気軽にご相談ください。
≪よくある月経異常≫
- 月経周期の異常(月経不整・生理不順)
- 月経がたまにしか来なくなった(稀発月経)
- 月経あるいは月経様の出血が頻繁にある(頻発月経)
- 月経が90日以上来ない(無月経)
- 月経以外の出血がときどき、あるいはたびたび起こる(不正出血)
月経困難症
生理痛が強く、日常生活に支障を来たす状態を「月経困難症」と言います。月経困難症でよく見られる症状としては、腹痛、腰痛、悪心(気持ちが悪くなる)、嘔吐、ふらつき、頭痛、頭重、食欲不振などがあります。
月経困難症は若い女性に多く、年齢や出産回数を重ねるにつれて減っていく傾向があります。月経困難症にお悩みの方は、ご相談ください。
月経前症候群(PMS)
月経開始の3~10日前から始まるイライラ、気分が沈んでしまう、身体の調子が悪くなるなど精神的・身体的症状で月経開始とともになくなっていくものを、月経前症候群(PMS (premenstrual syndrome))といいます。PMSの症状でお悩みの方はぜひご相談ください。
生理の移動
旅行や温泉、結婚式やスポーツ試合など、どうしても生理を避けたい大切な日と生理が重なってしまう場合、ピルを使って生理日を移動させることができます。
生理日の変更方法には、早める方法と遅らせる方法があります。
子宮や卵巣の病気
子宮筋腫、子宮内膜症をはじめとする診断・治療の他、子宮腺筋症、子宮頸管炎、子宮膣部びらん、子宮頸管ポリープ、子宮頸がん、子宮体がん、卵巣機能不全、多嚢胞性卵巣などの子宮や卵巣の病気の早期発見・早期治療に努めています。
子宮筋腫・子宮内膜症
子宮にできる良性の腫瘍を子宮筋腫、子宮の内膜が子宮以外の場所で増殖した状態を子宮内膜症と言います。いずれも発症原因はわかっていませんが、女性ホルモンが関係した病気で、30~40歳代の女性に多く見られます。
生理痛が強かったり、血液量が多かったりするのが、その主な症状です。
筋腫や内膜症があると、妊娠しにくく、不妊症の原因の一つとも言われています。
子宮筋腫は問診や内診、超音波検査(エコー)、画像診断、細胞診などで総合的に診断します。
気になる症状がある方は、早めに受診ください。
おりものの異常
おりものは、女性ホルモンの影響を受けるため、色・量・においなどが月経周期に合わせて変化していきます。このいつもの正常なおりものの周期をご自身で理解しておき、におい、量などいつもと違う症状がみられた際は隠れた病気のサインかもしれません。お早めにご受診ください。
がん検診
がんは早期の発見が非常に重要です。
自覚症状がなくても、異常を認めることがありますので、定期的な検診をお勧め致します。
当院では、子宮がん検診を行っています。
子宮がん検診
当院は寝屋川市市民検診実施医療機関に指定されております。
寝屋川市に在住の方は以下の内容で子宮がん検診を受けれます。
対象者 |
検査内容 |
費用 |
20歳以上の女性の方
(2年に1回) |
・問診
・視診
・内診
・子宮頸部の細胞診検査
※医師の判断により、
必要な方には子宮体部の細胞診検査(+500円) |
700円 |
ピル相談
望まれない妊娠、望まない妊娠を避けるために、また女性が自分のからだを自分で守るためにも、避妊についての正しい知識を身につけましょう。また、ピルは女性特有のさまざまな症状の治療薬としても活用されます。
「ピルを使ってみたいけど、誰に相談したらよいかわからない」という方は一度当院でご相談ください。
低用量ピル
ピルは女性ホルモンを含んだ経口避妊薬です。
ピルは避妊だけでなく、生理痛の軽減、月経量の減少、生理日の移動や月経前の頭痛やだるさイライラといった月経前症候群(PMS)の症状を軽くする治療薬としても使われています。医師による処方が必要となる為、まずは当院までお問い合わせください。
アフターピル(緊急避妊)
緊急避妊とは、避妊をしないでセックスしてしまったとか、コンドームが破けるなど避妊の失敗が起こったなどの場合に、妊娠を防止する方法です。
緊急避妊ピルと呼ばれる黄体ホルモン(レボノルゲストレル)を成分とした避妊薬を服用します。
避妊ができたか不安のある方、望まない妊娠を避けるために性行為後72時間以内に受診し服用して下さい。できるだけ早いほうが有効とされています。日曜祝日などでも処方できることもあります。まずは当院までお問い合わせ下さい。
人工妊娠中絶
妊娠が判明したものの、さまざまな理由で残念ながら妊娠継続を希望する事が出来ない場合、妊娠12週未満(11週6日まで)の方を対象に中絶手術を行っています。
手術については、母体保護法指定医である医師が安全性を確保しながら、母体に負担をかけない手術を行っています。
中絶手術は、妊娠12週以降はどんな場合でも手術を受けることはできません。
胎児が大きくなるにつれて、母体へのダメージも大きくなり、手術も難しくなりますので、どうしても妊娠の継続が難しい場合は、一人で悩まずにお早めにご相談ください。
更年期障害
女性は30歳代後半から女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が減少してきます。女性ホルモンは、女性らしい体を作るだけでなく、自律神経や脳、骨、血管などにも作用しています。それが少なくなるために起こる症状を、更年期症状と呼んでいます。通常、卵巣の機能が低下し、月経が終わる(閉経する)前後5年間の時期を指します。
女性の40歳代半ばから50歳代半ばまでの約10年の間ですが、個人差があり、42~43ぐらいから始まる人や、もっと遅い人もあります。急激に女性ホルモンが減少するため、体がその減少の変化についていけず、深刻な病気ではないのか・・・と不安に感じる女性も少なくありません。
自覚症状には個人差がありますが、女性ならば誰にでも少なからず起こることです。
気軽にご相談ください。
主な治療
不妊外来
当院では、不妊治療に精通した医師が一般不妊治療全般について相談も含めて対応しております。
一般的に結婚後、避妊をせずに通常の夫婦生活を送っている中で、1年以上経っても妊娠しない場合を「不妊症」といいます。不妊症は決して女性だけの問題ではなく、男性不妊の場合もあります。
現在日本においては新婚カップルのおおよそ8組に1組は、不妊といわれています。
当院では、望んでいるのになかなか妊娠しない・・など不妊症でお悩みの方に各種検査・治療を行っています。不妊でお悩みの方は一度気軽にご相談ください。
性感染症
性感染症(STD)とは性行為により感染する病気のことです。近年では、10代~20代の若年層においてクラミジア感染症や淋菌といった各種の性感染症が急増しています。
検査の結果、陽性と診断されても、きちんと処方された薬を服用することでほとんどの性感染症(性病)は治療できます。恥ずかしいという思いから、放置していても我慢すれば治ると思っていると、症状が進行し場合によっては不妊の原因になってしまう場合もあります。
このような症状がある時は、性感染症かもしれませんので早めにご相談ください。
- おりものの量が増えた
- 性器に痒みがある
- 性器のにおいが気になる
- 外陰部に痛みがある など